2014/08/25

現地採用と人材育成は信頼の種まき

ベンチャーは地方でチャンスをつかめ!
〜沖縄で飛躍的に成功する40の法則


 日本企業が海外に進出する際、現地のハイパフォーマーを管理職に採用していくことが重要である、といったノウハウが一般化しています。
 たとえば、日本語が堪能、日本語の商習慣や暗黙のコミュニケーションも熟知、そして専門的なビジネススキルを持ち合わせている優秀な現地採用の方にとって、日本から派遣されてくる駐在員が、特別な専門性も言語能力もないにもかかわらず、自分の給料の50倍ももらっていたら、そりゃあ、いたたまれないですからね。
 どんなに努力しても現地のトップポジションが、日本から派遣されてくる駐在員に固定されていたら、欧米の外資系企業に転職してくのは自然な流れです。

 東京(本土)企業の沖縄進出に際しては、このようなあからさまな身分格差はさすがに生じてはいませんが、現地採用とその人材育成の成否が、沖縄進出の成功を左右する一大事であることを肝に銘ずるだけでなく、優先順位が極めて高い目標として、戦略的な予算と時間を割り振らなければいけません。

 沖縄への企業誘致をしてきた経験からも、現地採用がうまくいった企業さんは、今でも沖縄で活躍をしていますし、その逆に現地採用がうまくいかず、本社からの派遣や駐在で済ませてしまった企業さんは残念ながら、沖縄撤退というケースがほとんどです。
 そういう意味では、この現地採用の成否、あるいは現地採用にかける熱意・真剣さ・本気度といったものが、沖縄進出の成功を握る鍵ともいえます。

 「採用は2年目から成功させる」の項でも説明しますが、沖縄進出初年度のライン採用は、数少ない即戦力タイプをじっくり探す、というよりは、マッチング機会の高いポテンシャル採用に徹し、その後育成に集中した方が後々、御社に有益になると思います。

 地方ではどこも同じかと思いますが、東京のように人を取っ替え引っ替えするほどの人材ボリュームは残念ながら沖縄には存在しません。ベンチャーにとって人材育成というのは、リスキーな判断であり、過大な負担かもしれません。

 しかし、信頼社会の沖縄では、人材育成に熱心な企業はきわめて高い評価を受けます
 またその信頼の報酬は東京では想像もできないほど大きいものなのです。

 沖縄進出のしょっぱなから大商い、というような魅力的なお話ができずに申し訳ないのですが、初年度は、沖縄コミュニティや沖縄ルールへの早期共感と、<信頼の種>をしっかりとまいてほしいと思うのです。


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2014/08/22

体重を維持する

ベンチャーは地方でチャンスをつかめ!
〜沖縄で飛躍的に成功する40の法則


 沖縄に移り住んで、痩せたという人をいまだに知りません(笑)

 この項で感じてほしいのは・・・
  沖縄で暮らす →太りがち →食事やダイエットに気をつけよう!
 ・・・ではありません。

 章のサブタイトルでも書いたように、「自分を変えられないとビジネス移住は失敗する」ということです。

 私もご多分に漏れず、沖縄に来て、半年で5kgほど大きくなりました。おそらく成長期以外で人生初めての経験です。

一般的に沖縄では・・・
  *食べ物が傷みやすい気候なので、揚げ物が多い(特にランチ弁当)
  *車社会のためドアツードアで歩く機会(運動量)がきわめて少ない
  *吞み会がきわめて多く、ついつい食べすぎてしまう
 ・・・という理由が体重増加の理由とされています。

 なので、東京では無意識のうちにバランスがとれていた食べ物と運動量の関係が、沖縄という新世界では、意識的に自らなんらかのチューニングを行わないといけないのです。
 食べ物でも、情報取得でも、ビジネスの進め方でも。

 ダーウィンではありませんが、異なる環境下では自分を変えられないと生き残れないのです。

 私は沖縄で暮らすようになって、ジョギングをするようになりました。運動オンチの自分が、自ら身体を動かすようになるとは思いもしませんでした。


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禁句を発しない〜「沖縄のために・・・」

ベンチャーは地方でチャンスをつかめ!
〜沖縄で飛躍的に成功する40の法則


 はじめて沖縄に来たときに、出会う若者や学生の多くが目を輝かせながら「沖縄のためにがんばりたい」、「沖縄のために××をしたい」と語ることにとても衝撃を覚えました。

 なぜなら私はこれまで一度も「東京のためにがんばりたい」とか「関東のためになにかしたい」など考えたことはなかったからです。
 みなさんは、あります??

 近いモチベーションとしては、自分たちが作ったサービスで、「たくさんの人に喜んでもらいたい」、「よのなかがもっと便利で楽しくなってほしい」ということは常々、考えてはいますが、これはどこが違うのでしょうか?
 大都会に住むビジネスマンと、地方の公務員志向が強い学生の考え方の違いなのでしょうか?

 ただ私は、少なくとも社会人であれば、いつまでもそのあいまいさ・意味不明さの中に安住してはいけないと思うのです。

 「沖縄のため」っていったいどういう行動を指すのでしょうか?


 この言葉を多用するのは、ビジネスマンでも政治家でも「頭が悪い」「何も考えていない」「苦し紛れ」という意味で共通しています。
 百歩譲って、学生といっても中学生ではなく、大学生であれば、かなり頭の悪い部類に入っていると思います。

 具体的な目標ならいいのですよ、有言実行で。
 例えば「沖縄の失業率を3年以内に半減させます」とか、したいです、という発言は。
でも、「沖縄のため」にというような、気持ちですらもきわめてあいまいな言い回しは、控えるべきであると思います。

 過去5年もの間、沖縄県の産業振興に関する補助事業の採択側、審査側にいたのですが、なぜか胡散臭い企業ほど、この言葉を使いたがるのです。なにか「補助金獲得マニュアル」なるものが存在し、そこにそういうことが書かれているのでしょうか・・・。

 そういう個人的な経験もあり、この「沖縄のため」という言葉にネガティブな印象と使用例が焼きついてしまいました。

 沖縄でビジネスを営むものは、それぞれの能力を生かし、一人でも雇用を創出するとか、法人税をたくさん払うとか、取引先といっしょに大きくなるとか、ごくごく普通に成長してくれればいいのです。企業成長戦略のシナリオとそのリアリティ、沖縄での事業展開の必然性・優位性を、仮説であってもいいので粛々と実施・実現していけばいいところを、なぜかこの言葉で誤魔化してしまう企業が後を絶ちません。

 「あの人(企業)は、沖縄のために尽くしてくれた・・・」、といわれるのはたいてい現役引退など事後のことであり、しかも評価するのは自分ではなく周囲の人だと思うのです。


 まだ何もなしえていない新参者の私たちが、今この時点で、自らの口から発してはならない忌み言葉の1つが、「沖縄のために・・・」なのです。


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2014/08/19

センスを維持する〜 細やかな感覚

ベンチャーは地方でチャンスをつかめ!
〜沖縄で飛躍的に成功する40の法則


 昨年「おもてなし」という言葉がたいへん注目されました。沖縄にも同様の意味を表す「うとぅいむち」という言葉が存在します。私の勝手なイメージとしては、京都老舗旅館の女将の「おもてなし」と、沖縄離島民宿のおばぁの「うとぅいむち」。
 相手を思いやる気持ち自体は変わらないけれど、全く異なるアプローチなのが興味深いですね。

 沖縄はとても素敵な場所です。この温かくて優しい空気に包まれて、ムームーを着たおばぁのように穏やかな日々を過ごしたいという誘惑もたしかにあります。ですが、私たちはビジネスパーソンです。うとぅいむちのアプローチで信頼を築き、本土で研かれたおもてなしという作法をもって、よのなかに付加価値を提供していかなければなりません。

 本土から沖縄にやってきたビジネスパーソンは、朝、目覚めたときに顔を洗う水の冷たさを忘れてはいけません。上京した沖縄の若者は、「うとぅいむち」だけでなく、利休的な「おもてなし」も体得しましょう。

 沖縄ベンチャーは、本土的文化も、沖縄・アジア的文化の両方を駆使できるバイカルチャービジネスパーソンであることが最大の強みなのですから。


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2014/08/18

アジアビジネスマンに絶賛される、かりゆしウェアと時間感覚

ベンチャーは地方でチャンスをつかめ!
〜沖縄で飛躍的に成功する40の法則


 香港で沖縄県の誘致セミナーが開催された際、沖縄進出や沖縄企業との取引にあたり、そのメリットについて腑に落ちていない香港の企業さんがいました。
 「日本進出のメリットは理解できたが、もっと沖縄ならではの進出メリットはないのか?」という質問に、プレゼンターチームが顔を見合わせる事態になりました。

 私は別のテーマで登壇予定だったのですが、会場席からマイクを借りて、こう話しました。
 「法律や特殊な税控除の仕組みはすでに説明済みなので、別の観点からのメリットをお伝えしましょう。第1のメリットは、みなさんが目にしているとおり、沖縄ではビジネスマンでもスーツを着なくてもよいことです。このかりゆしウェアというカジュアルなシャツでオフィスでも冠婚葬祭の場でもOKです。第2のメリットは、沖縄ではアポイントの時間に多少遅れても誰も気にしないことです。(ここで、満面のスマイル)」

 ハズしたと思ったでしょ?
 いえいえ、その日一番の大きな拍手喝采を受けたのです。

 金融系ビジネスマンであれば世界共通でスーツなのでしょうが、私たちがおつきあいするほとんどのアジア中小企業・ベンチャーのビジネスマンは、日本出張の際には大いに緊張をするようです。
 いつものポロシャツではなく、慣れないスーツと革靴をそろえて、慣れない外国(東京)にもかかわらず、アポイント通りに正確に移動しなければいけないわけですから。気むずかしく、細かい日本人に対し、ネガティブな印象を与えないよう、彼らは相当な努力をしています。ほんとうに。

 それがいつもと同じ恰好で、時間の精度も同程度とあれば、東京と異なり、沖縄での商談は無駄なストレスも余分な荷物もなくなりビジネスそのものに集中できます。おまけにビジネスの進め方も近い(cf. 『アジアとのビジネスプロトコルの親和性)ということであれば、商談成立の可能性も当然あがることでしょう。

 たかが服装、たかが10分とあなどってはいけないのです。



PS
 ゴルフをたしなむ方には沖縄のゴルフ場の多さ、近さ、安さ、質の高さも強烈にアピールするようです。スポーツオンチの私は詳しくないのですが・・・。
 同様のアジアセミナーで、まっさきにあがった質問が「沖縄にゴルフ場はいくつあるのか?」ということもありました(苦笑)


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2014/08/15

ハングリーさを維持する

ベンチャーは地方でチャンスをつかめ!
〜沖縄で飛躍的に成功する40の法則



 先日、ウェブクリエイター向け月刊誌の取材を受けました。なにやら、「福岡で働く」、といった特集を組んだところ、読者からの評価がひじょうに高かったようで、地方取材第2弾となったそうです。
 記者は2日間、沖縄に移住してきたウェブデザイナー、エンジニアの取材を実施し、私の取材は一番最後とのことでした。

「ところで、永井さん。実は困ったことになりまして・・・」と記者。

 取材を受けている喫茶店の窓の外は、1時間前とうって変わり、激しい暴風雨。おりしも台風12号が通過中です。私はてっきり、フライトの延発や欠航の話なのかと思いきや・・・。

「取材をした方々がほんとうに全員『沖縄に来てよかったぁ』という人ばかりでして、このままでは偏った記事になりかねません。永井さんには沖縄移住のデメリットについてぜひ教えてほしいのです。」

 なるほど、それは<沖縄取材あるある>話です(笑)。

 記者さんにお伝えしたのは、まず精神面の話です。 
 気候もコミュニティも温暖な沖縄での最大のデメリット、というよりは誘惑といったほうがいいかもしれませんが、<のんびりしてしまう>ことです。

 いや、ほんとうにマジメな話をしています。
 沖縄の高い失業率や、過剰な米軍基地といったシリアスな問題と接点がないビジネスマンにとっては、沖縄はじつに楽園そのものです。

 東京時代より収入が減っても十分豊かで、幸せに暮らせる沖縄にどっぷりと浸かってしまうと、初めは高い志で沖縄にやってきたものの、やがてハングリーさが失われ、時代が要請するスキルを維持できなくなり、気がつくと沖縄の社会福祉予算にお世話になっているという状態になってしまいます。
 周囲がどんなにハッピーでも、のんびりムードでも、一定限のハングリーさ、向上心を維持できないと、必ず人生失速します。

 このことは沖縄に限った話ではありませんが、楽園ほどその失速を招きやすいというのも事実です。
 上場企業を定年まで勤めあげて、リタイアされたシニアの方々との移住であれば話は違うでしょうけど、私たちが想定している、沖縄でビジネスをしていくための暮らしは残念ながらまったく違うのです。


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2014/08/07

台湾 IDEAS Show とその周辺事情

 IDEAS Showは、台湾最大のスタートアップ系カンファレンスで、先月7/24-25に台北で開催されました。
 今年で7回目の開催となり、規模的にはこんな感じ。

 来場者:2,000
 出展ベンチャー:52
 ピッチ登壇ベンチャー:33
  内訳は、台湾(20)、韓国(6)、日本(4)、香港(2)、ニュージーランド(1

 スタートアップ系カンファレンスについて、ちょっと補足すると、オペレーションは、だいたい世界共通でして、すでに成功を収めているベンチャーのファウンダーや経営者によるKeynoteがあり、別会場では、わさわさとベンチャーがブース出展をしており、メーンイベントとして、予選を勝ち抜いてきたベンチャー達が、世界中から集まってきたVCやインフルエンサーに自社サービスのピッチ(短いプレゼンテーション)を次々に繰り出していくというもの。

 一応、イベントとして、その場で「賞」が決まって、メディアにも露出し、今後なにかいい出会いが起きる可能性を向上させ、一定のステータスを得ることができるわけです。しかし、ベンチャーとしてはそのメリットもさることながら、相性のよいVCとその場で情報交換し、個別に深い関係になっていくという即決的なシナリオもたいへん魅力的なわけです。

 さて、そんなめちゃくちゃ面白いイベントなのですが、残念ながら、日本ではあまり知られていません。IDEAS Showを報道してくれるのは、日本のスタートアップ業界ではメジャーな、THE BRIDGEさんぐらい。例えば、IDEAS Showに限らず、アジアでは、次のようなスタートアップ系カンファレンスが例年春頃定期開催されていますが、報道も少なければ、日本のベンチャーの参加も少ないというお寒い状況。ベンチャーの国際展開はアメリカからというシナリオだけじゃないですよー。

 例えば、アジア系イベント開催状況はこんな感じ。
 毎年、会場をアジア各都市で回遊しているSTARTUP ASIAや、規模的にもっとも大きそうなGMICが今年、東京初開催ということもあって、アジア系ベンチャーイベントが日本でも注目を集めることを願っています。


 GMIC 5/5-6 北京
  Global Mobile Internet Conference
  春は北京、秋にはサンフランシスコで開催。
  今年は、7/11に東京で初開催。
 
 be LAUNCH 5/14-15 ソウル
  今年で3回目となる若いイベント。

 Echelon 6/10-11 シンガポール
  かねてより予選会を東京でも開催しているので、日本からの参加が唯一多め。

 IDEAS Show 7/24-25 台北
  日本からの参加が少なく、賞を取りに行くには穴場かも(^ ^;

 STARTUP ASIA 9/3-4 東京、11/26-27  ジャカルタ
  開催都市固定でないイベント。スタッフ大変そう(^ ^;
  今年はついに東京初上陸!


 さて、話は、台湾・IDEAS Showに。

7/23(水)
 前日の台風10号の影響で那覇発 peach 便は、4時間半の延発。

 今回の出張で唯一の自由時間が早速消滅・・・orz
 Airbnbで確保したアパートから招待されていたVIPディナーの会場へ向かう。

 実は、半年ほど前、IDEAS Showの主催者である、財団法人 資訊工業策進會(通称トリプルアイ III Institute for Information Industry)さんとこんなシゴトをしていたことから、関係者イベントに出入りすることができたのです。

 ちなみにこの記事の写真提供も私(^ ^)v

 VIPディナー参加者は約40名。イベントの前日入りしているスピーカーやジャッジ(審査員)も兼ねるVC、メディアとそうそうたる顔ぶれ。
 30分ほどアクティブな名刺交換、あいさつ、自己紹介の後、座席が指定された円卓に別れ、会食。
 それにしても韓国からの参加者が多いなぁ、と思ったのもそのはず、韓国・未来創造科学部(日本でいえば科学省)と韓国・情報通信産業振興院(NIPA)がIDEAS Showのゴールドスポンサーとして今回初めて名前を連ねています。おー。日本政府もがんばってほしいなぁ・・・。

Lumix GMを持っていたことから撮影データは私のもの、ウシシシ・・・
 翌日から2日間、彼らとは、会場の席で、ランチの席で、パーティの席で、たびたび顔を合わせることになり、名刺交換だけにとどまらない懇親を深めることができました。役得、役得。


7/24(木)
 いよいよ本番。会場は台湾大学キャンパス内の国際会議センター。

 受付でVIPの名札をもらうのはいいのだけれど、VIPは色紙にサインしろということで、一応しておきましたが、「これ誰?」状態になっていないか、かなり、不安です・・・。

 
 
開場したばかりの写真なので、空席が目立っていますが、1時間後には補助椅子と立ち見の観客でホール後方はあふれていました。

 初日は主に、基調講演(Keynote)。ウェアラブルデバイス、仮想通貨、新しいハードウェアベンチャー、台湾でもはじまったハイヤー手配サービスUberなど。

 講演者・講演内容の一覧はこちら

 会場はメインとなる、このカンファレンスホール以外に3つあり、観客は自分の興味関心に応じて隣接した4つの会場を回遊します。



アレクサンドリアホール(初日のみ)
 シンガポールや台湾のスタートアップの事業プレゼンテーションを次々に行っています。シンガポールからやってきた9社のベンチャーはブース出展をせず、小さなアレクサンドリアホールでのアピールのみ。IDEAS Showに参加する前には、香港のイベントに参加していたようです。


 公開されていたスケジュールはこの通りなのですが、マレーシアの話がキャンセルされるなどだいぶ変更があるようで、会場前に貼りだされているスケジュールを再度、現場確認するとよいでしょう(^ ^;

 展示会場は2つのホールに分かれています。


プラトンホール
 ヘルスデバイスなどハードウェアベンチャー(7社)
 クラウドサービス(25社)
 起業家育成教育・交流機関(2社)



ロックホール
 韓国ベンチャー(10社)
 アプリ系ベンチャー(10社)



ここで日本からピッチ登壇する4社を紹介します。

 グラムス株式会社(大阪府堺市)
  zenphotomaticというEC向け、自動写真加工クラウドシステムを提供。
  商品写真をはっきりくっきり自動レタッチしてくれる。

 株式会社キッチハイク(東京都渋谷区)
  KitchHikeという、世界中の食卓で料理を作る人と食べる人をつなぐ、マッチングコミュニティサイトを運営中。
  野村総研、博報堂をスピンアウトしたメンバーが起業。

 パペルック株式会社(東京都渋谷区)
  papelookという女性向け写真切り抜きアプリを提供中。すでに1000万ダウンロードを果たし、DGインキュベーション(デジタルガレージグループ)、三菱UFJキャピタル、Open Network Labから出資を受けている。

 Brand Pit(東京都)
  ソーシャルメディアに投稿された商品画像を解析し、独自のマーケットリサーチを行う。ジョークのような社名だが、いたって真面目なサービスで、そのギャップが興味深い。
  創業者がシンガポール人であることから、IDEAS Showのガイドブックにはシンガポール出自となっていましたが、本社・活動拠点は東京。


 夜は、CEO Night。招待者は170名。てっきり、参加スタートアップのCEOを対象としたパーティと思いきや、どちらかというと関係者系パーティでした。さすがに参加ベンチャーは明日のピッチに備え、パーティどころではありませんからね。
 101近くのATT 4 funビルのタイ料理店を貸し切り。昨日と違って、人が多すぎて話のきっかけがつかみづらく、前夜知り合ったVIPたちに一通り挨拶し、1時間ほどで早々に退却・・・orz



7/25(金)
 VIPディナーで知り合った、Thaddeusの隣の席に座わったとたん、質問攻めにあう。
「君は興味深い活動をしているが、ローカルな沖縄でどうやって成功しようと考えているのか? 沖縄はそんなにユニークなのか?」

 質問に答えていたら「面白い! それe27で記事にしてくれ」と頼まれ、もちろん快諾。e27とは、スタートアップに特化したオンラインメディアで、さきに紹介したスタートアップカンファレンスEchelonの主催者である。Thaddeusはそのe27の共同創業者。







Thaddeus(写真右)がモデレータを務めるパネルで最終日の幕が開け、いよいよ、IDEAS Showメーンイベント。ベンチャーのピッチがはじまる。
左から、GREE Ventures(シンガポール)、台湾のVC・Pinehurst advisors、同・AppWorks Ventures、韓国のVC・K CUBE Ventures



 ピッチは1チーム6分間。時間を過ぎるとマイクを切られ、プレゼンは強制終了。質疑応答はなく、コメディアン(?)二人組の進行でテンポよく進む。感心したのはこの彼らで、笑いをとるだけでなく、登壇者の使用言語でことばを使い分け、おまけにプレゼン内容を明らかに熟知したうえで、鋭いつっこみをプレゼンターにいれること。レベル高し。見習わないといけないですね。

 ピッチを次々に15チーム実施。ランチをはさんでさらに18チーム。さすがに、ジャッジ(審査員)もスタッフもヘトヘトになってきます。

 ジャッジのほとんどは、英・中のバイリンガルにもかかわらず、7割近くのチームは英語によるピッチでした。他の国のコンテストも視野に入っているのかもしれない。 
 プレゼンは情熱的であるべきともいうが、やはり、絶対的英語力が不足すると伝わらない、賢くみえない、自信がない印象になってしまい、実際、受賞チームはすべからく英語能力が著しく高かったです。







 さて、日本からの参加では、グラムス社(ZenFotomatic)が見事、Far Eastone Award(企業賞)を受賞。おめでとうございます!
※Far Eastone(遠傳電信)は
台湾の大手通信キャリア

 そして、Brand Pitが、もっとも評価が高い、審査員賞(クラウド部門)を受賞。
 すごい!
 
 ピッチの様子とその他の結果は、THE BRIDGEの記事に掲載されているので、参照してください。

 関係者のみなさまお疲れさまでした。来年は、日本からももっと多くのスタートアップがIDEAS Showに参加して、素晴らしいビジネスチャンスをつかむことを願っていますし、私自身、応援します!!

来年もぜひ、VIP招待でよろしくお願いしますー(^ ^)v